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2014.01.15 (Wed)

翻弄されっぱなし

 デリダが生まれるほぼ100年前にアルジェリアはフランスに占領された。

 そしてデリダが生まれた10年後にフランス政府はユダヤ人迫害法を成立させた。

 一方的に占領してフランス人として生きることを強制したフランスが、第2次大戦時ドイツに負け占領された途端に上記の通りユダヤ人迫害法を施行してデリダたちは市民権を剥奪された。

 しかも彼が書いたところによれば「いかなる他の市民権をも回復することがないように」されたためその期間彼らはどこにも帰属することを許されない人々になったと云う訳だ。

 ただフランスが一方的にアルジェリアを占領して、しかも戦争でドイツに負けた途端に一方的にユダヤ人を迫害して、その際ドイツ軍はただの一度もアルジェリアに攻め込んで来てはいなくて、ただフランス一国が独り相撲のような振る舞いをして、アルジェリアはただそれに翻弄されたと云う風に歴史が動いていた。

 そんな中で多感で繊細なデリダが心を深く傷つけられ、すべてのものに絶対的な価値などないと考え、疑い、しかも自らに対しては誰からも存在を認められていない、言わば国家と云う親にネグレクトされた存在として生きて来たと云っていいのではないか。

 そう云う世界に生きた人は、おそらく自分の国に対しても他の国に対してもどれだけ親近感をもてるのだろうか、きっと国も他の世界も自分たちのことなど一切考えてくれるはずがない、と考えるのではないか。

 だからと云うべきか、彼はいろいろなテクストを読むときに、通り一遍の読み方ではなくて、きっと自分たちを欺くための隠された意味を読み出すべく、痕跡やずれを探したのではないか。

 それはどこにも帰属することを許されなかった自分の居場所やアイデンティティの痕跡を探すように。

 なんてことを考えていたら、発表会の準備をすることも、今度の本番のための練習をすることも、生徒に課す練習曲などを探すこともしないで、ぼんやりしていることに気がついた。

 やあ失敗、失敗。
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