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2013.01.15 (Tue)

寺に籠る人

 昨日やって来たWさん。

 正月のあいだ、演奏中に心がぶれないようにと思って寺に籠って修行をしてきました、と云うのだ。

 寺に籠るなんてのは、漱石の門に出てくる主人公くらいしか知らない僕は、それに対してなんと声を発していいか分からず、ただ場所が何処で、いったいどんなことをしたのかと云うことだけを尋ねた。

 彼の話しによれば、場所はなんでも滝野霊園の方角にある寺で、修行の内容の詳しいところはよく分からなかったが、とにかく何かを掴もうと必死だったと云うことだけは分かった。

 本人の云う通りにたった一遍の修行、それが座禅を組むのかそれ以外のことをするのか皆目見当もつかないけれど、それだけでは何も変わらないと云う通りに、レッスンは前回と大して変わらないことを繰り返すことになる。

 指の柔軟性がないから、柔軟体操的な運動をしてもらって、家ではそんな練習をしなさそうな方なので数回前からレッスンの初めにしてもらって、これまたなかなか捗らないもののこういう練習は地道に長い時間をかけるしかないものだから数分間使ってなんとなく左手の指が解れる程度に行った。

 しかしいざギターを弾こうとすると顔が強張り、猫背になる。

 猫背になれば肺にたっぷりと息が入らないから息が上がりやすいし第一身体の動きにも急つくな体勢のためにいろいろと強張りが現れたりする。

 さして難しくない動きをしてもらっているときに表した彼の表情は、まるで清水の舞台から飛び降りる寸前のような引きつったと云っていいような顔。

 例えば彼が座禅を組んでいるときには、背筋がぴんと伸びて無駄な力が殆ど入っていなく、落ち着いた気持ちでいただろう。

 そんな姿勢が、ギターを持ってさえできるようになれば、素晴らしいのになと思い、彼の朴訥な音を聴きながら僕は薄暗い窓の外を眺めた。
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テーマ : つぶやき - ジャンル : 日記

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