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2011.01.31 (Mon)

苦手なもの

 誰かの作品や演奏を聴いたり絵を見たり本を読んだりしてとても気に入るのは、例えばバッハのフーガのようにそこに何一つの音さえ加えることも削ることもできないような、しかも演奏者の安易な効果的な奏法を一切受け付けないような作品だったり、鑑賞する人の感情移入を前提としてのみ成り立つような絵でなく見るものの精神の如何を問わず作品の内容が迫ってくるような、またはただただ自分勝手な思い込みだけを切々と書き記しているようなぐだぐだな小説ではなく時代と国と社会と家庭など様々な軋轢の中で必死に己を考え、他人を考え、自分が成すべきことを必死に見出そうとするような作品である。

 そう云う音楽作品、絵画、文学自体は、どれもまったく権威を持たない。

 つまりそう云う作品は、評価の如何によらずそれぞれがしっかりと自立しているように思われるのである。

 我々は自然の中では最も弱い葦のような存在であるとパスカルは云ったが、それらの作品も何の力もないけれど必死に独立して立っているような印象を受けるのである。どんな強い風が吹いて倒れそうになったとしても風が止めば元通りに弱々しいながらもきちんと独り立ちしているように思われる。

 おそらくそのような、自分に欠けているものを持っている姿に僕は惹かれるのかもしれない。

 だが、そんな人や作品はあまり多くなかったりするのが辛い。

 結局音楽作品も絵画も小説も人が作るものであって、出来のいいものになるに従って作家の個性が明瞭に表れてくるものである。

 だから彼が、他人の意見に耳を貸さず、己の狭い世界観だけを相手かまわず云い、それを誰かに注意されれば自分の弱さや身の上をくどくどと(これもまた己のことである)訴えるのが見える瞬間に、僕は嫌気が差すのである。

 僕は、自分勝手である。
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