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2010.02.22 (Mon)

オリンピックを見てフーガを思う

 最近夜遅くまでテレビでオリンピックを見る機会が多い。

 さまざまな競技が行われているけれど、例えばショートトラックと云う競技を見ていて思うことがある。

 言うまでもなくこの競技は、1周100メートル程度のトラックを数人の選手がスケート靴を履いて何周か走って順位を争う競技である。

 僕は、夜中にぼんやりとこの競技をテレビで見ながら、何故か日本人選手が参加する競争と参加しない競争では、競争自体の空気が違うように思われたのである。

 僕には、日本人が参加する競争では、日本人選手ばかりが浮いて見えるのである。他の競技選手から阻害されていると云うか、少しばかり仲間はずれに見えてしまうのである。

 そう、その競技の中で日本人は阻害されていると云うよりも、仲間はずれにされ、所謂蚊帳の外にいるような感じなのである。

 そう思えるのは、日本人以外の選手が日本人を無視しているとか、日本人が他の国の人から毛嫌いされていると云うことではない。

 そうではなくて、日本人が仕掛けようとするときには、もう既に他の選手が仕掛け始めた後だったり、逆に勇み足のように仕掛けるタイミングが悪いために、その後に他の選手の猛攻にあって、あっと云う間に最下位になっていると云う具合である。

 僕には、日本選手は競技全体が見渡せていないから何かしようとする以前に勝負が決まっている、と云う風に見えるのである。つまり日本選手は、何もできないまま試合が終わってしまうと云う具合である。

 話しは変わるけれど、同じような感想は、日本人の音楽作品や演奏などを聴いていても同じような思いが過る場合がある。

 感じるのは、日本人ばかりが蚊帳の外にいると云うことではなく、全体が見渡せていないと云う点である。

 僕が知る限りの日本人の作ったポピュラー音楽を聴いても、歌謡曲の歌手の後ろで大勢の人が踊るような場面でも感じるのだが、勿論日本人の描いた絵を見ても思うことがあるけれど、我々は常に注意がひとつのことに限定されているようなのである。

 つまり我々は、複数のことを同時に処理することが苦手なような気がしてならないのである。

 だから、僕が聴いたことがあるある種のポピュラー音楽はメロディ以外の伴奏では、うんざりするほど単調であったり、主要旋律以外は、ただの添え物のような演奏を聴くことが非常に多いのである。

 それは、確信はないけれど我々の精神の奥底に勧善懲悪の精神が働いているのかもしれない。主役は誰で悪役は誰と初めから役割が決まっているような。

 それは物事には、常にいい面も悪い面もある、良い人も状況によっては悪いことをする、などと云うような多様な考え方を我々があまり身に付けなかったこなかった結果なのかもしれない、と思うのである。

 例えば時代劇の果たし合いは、常に1対1で正々堂々で勝負に臨むことがある意味美徳と思われてきた、と僕は勝手に想像する。

 だから日本では、おそらく一人対多数の勝負は卑怯なのである。正々堂々と互いに名乗り合って、誇り高く闘い、どちらかが生き残り、どちらかが死ぬのである。

 だが、殊にヨーロッパの人々は常にいくつもの他民族と常に接してきた。だから彼らは常にいくつもの人々の考えと行動を同時に読み取ってある時間の中で自分の行動を決めて行動することを要求されているのだろうと思われる。

 その際は、例えば将棋のように長考することは不可能である。

 結論を先延ばしにすれば、他の民族に優位を取られてしまうからである。

 だから常に、彼らは全体を見て、観察して、把握するのである。

 僕は音楽で、フーガのような多声音楽を聴くたびにそれを実感する。

 それらはいくつもの声部がそれぞれ独特な動きをするのである。

 勿論、動機は同じかもしれないが、出るタイミングや、音域などは常に変化している。

 そう云う感覚を我々が身につけなければ世界の人と相対したときに、競り勝つことはできないだろう。

 それはオリンピックや音楽の分野のことばかりでなく、例えば政治の世界でも然りだろう。

 と思うのである。
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